
高配当ETFを組み合わせると、配当利回りがどうなるか気になる。

SPYDを長期で保有すると配当金はどうなるのか知りたい。
上記のような悩みを抱えている方向けの記事です。
どうも、Seriです。
米国高配当ETFのSPYDに1本で集中投資しても、長期に渡って安定した配当金を受け取ることができません。
SPYDは金利変動により企業の利益が変化する景気敏感株の割合が多いことから、40%程度の確率で減配します。
今は売却しSPYDを持っていませんが、実際にSPYDを運用していた私が、SPYDをの適切な向き合い方・使い方を解説していきます。
自分に適したファンドや組み合わせが分かると、今も未来も使えるお金を増やせるだけでなく、時間もお金も無駄になりません。

この記事を読むことで、SPYDの取り扱い方法が理解できるので、最後までご覧ください。
米国高配当ETF(VYM・HDV・SCHD・SPYD)の特徴
当サイトで紹介している優良な米国高配当を掻い摘んで紹介します。
| 比較項目 | VYM | SCHD | HDV | SPYD |
| 構成銘柄数 | 約560〜570銘柄 | 約100銘柄 | 約75〜80銘柄 | 約80銘柄 |
| 主要なセクター(上位3つ) | 金融、資本財、ヘルスケア | 金融、ヘルスケア、資本財 | エネルギー、ヘルスケア、生活必需品 | 金融、不動産、公益事業 |
| 経費率(年率) | 0.04% | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
| 直近配当利回り (2026.4現在) | 2.3% 〜 2.5% | 3.4% 〜 3.5% | 2.8% 〜 3.0% | 3.9% 〜 4.8% |
| 過去10年の増配率(年平均) | 6% 〜 7% | 11% 〜 12% | 4% 〜 5% | 1.5% 〜 2% |
各高配当ETFの特徴は下記のとおりです。
【VYM】
累進増配とキャピタルゲインの総取りを狙える王道のETF。しかし初期の配当利回りはやや低め。 💰【配当金を将来(老後など)に使いたい人向け】
【SCHD】
VYMを上回る非常に高い増配率とキャピタルゲインの成長力を持つ。初期の配当利回りもVYMより高く、買いやすい銘柄。
💰【今も未来も配当金を使いたい人向け】
【HDV】
財務健全性の高いディフェンシブ銘柄(不況に強い銘柄)を中心に構成される。SPYDの次に配当利回りが高く買いやすい反面、増配率の成長性やキャピタルゲインは控えめ。
💰【今の配当金を重視する人向け】
【SPYD】
主要高配当ETFの中で唯一「不動産(REIT)」セクターを含む。購入時の配当利回りが最も高いのが最大の魅力だが、景気敏感で約40%の確率で減配するリスクも抱えているし、キャピタルゲインも狙いにくい。
💰【今の配当金を最大化したい人向け】
SPYD+その他米国高配当ETFと組み合わせるメリット2選
SPYDは各高配当ETFと組み合わせることで真価を発揮します。
・短期的な高配当利回りの実現
・減配ダメージが軽減される
短期的な高配当利回りの実現
SPYDは他のETFに比べて購入時点の配当利回りが一番高く、常に4%を超えている状態です。

〈参考:Seeking Alpha〉
短期的に見れば、VYMに集中投資するよりも、SPYDの投資比率を高めた方が配当金が多くなります。
【例】元本100万円で高配当株投資
・VYMを配当利回り2%で100万円分購入したとすると、年間配当金は2万円。
・VYMを配当利回り2%、SPYDを配当利回り4%で50万円ずつ(合計100万円)購入すると、配当利回りは全体で3%(年間配当金は3万円)になります。


SPYDは短期的な配当利回りを上げられますが、増配率が低いので長期的には足を引っ張る可能性があります(配当利回りが4%のまま)。
減配ダメージが軽減される
業種が分散されることから、SPYDの減配によるダメージがマイルドになります。
高配当株投資は長期に渡って、安定的な配当金を受け取る投資方法ですが、SPYD集中投資では厳しいのが現状です。

〈参考:Seeking Alpha〉
ご覧の通り毎年受け取る配当金がブレるので

今年は減配しないでくれ~!
天に祈りを捧げるギャンブル配当金生活が待っています。
他のETFを混ぜることで、不動産・金融セクターの配当金減配したとしても、減配・無配ダメージを軽減できます。

VYMを混ぜることで、SPYDが10%下落しても、配当金全体の減配率が6%台になるので、ダメージがマイルドになります。

VYM、SCHD、HDVは不動産セクターが一切含まれないので、米国の不動産セクターを入れたい方はSPYDがオススメです。
【参考:VYMとSPYDを1:1で組み合わせたセクター構成】

高配当株投資は減配ダメージを軽減するために、業種や企業をとにかく分散します。
詳細は別記事で解説予定です。
【注意喚起】高配当株投資初心者が陥るたった1つの致命的な失敗回避法を完全解説!
デメリット=中途半端
SPYDの弱点を補うと、逆に強味を消してしまうことも事実としてあります。
SPYD単独だと配当利回り4%なのに、配当利回り2%のVYMを混ぜることで配当利回りが3%になります。

一方で、VYMは長期的な増配率が約5%ありますが、増配率が1%程度しかないSPYDを加えると増配率が3%までダウンするポートフォリオが完成します。
組み合わせを行うことで互いの弱みを補うだけでなく、強味も打ち消しあう半端者が誕生します。

配当利回りや増配率をシミュレーションすることで、失敗を防ぐことが可能です。
他の米国高配当ETFと組み合わせた配当利回り
結論を言うと、最適な組み合わせ比率はわかりません。
求める配当利回りや投資元本は人によって違うので、自分に合ったものを見つけるしかありません。
SPYDを組み合わせることで、各高配当ETFがどんな結果になるのかシミュレーションします。
前提条件:元本500万円、配当金の再投資無し、買い増さず放置
VYM+SPYD
VYMは将来多くの配当金を受け取れる特徴がありますが、今の配当金の金額を増やす目的でSPYDを採用するシミュレーションです。
セクターバランスも整うことから、長期高配当株投資をするならVYM+SPYDが最も無難です。
【簡易シミュレーション表】
| 比率 (SPYD:VYM) |
1年目 (今すぐ) |
20年後 (中期) |
50年後 (超長期) |
|---|---|---|---|
| 100% : 0%超高配当特化 | 18.0万(3.6%) | 21.7万 | 29.3万 |
| 70% : 30%今のインカム重視 | 15.3万(3.1%) | 22.0万 | 50.5万 |
| 50% : 50%バランス型 | 13.5万(2.7%) | 22.3万 | 64.6万 |
| 30% : 70%将来の増配重視 | 11.7万(2.3%) | 22.5万 | 78.7万 |
| 0% : 100%将来の成長特化 | 9.0万(1.8%) | 22.7万 | 99.9万 |
下のシミュレーターは、比率を自動計算して向こう50年の配当金額がどうなるか?を計算するものです。実際に比率や配当利回りを調整してみて、ご自身の納得できる配当金額をシミュレーションしてみてください。
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※キャピタルゲインやSPYD将来の減配について考慮していない点にはご注意ください。
SPYDの比率が高いほど、投資開始初期の配当利回りが高いですが、数十年後の配当金が増えておらずインフレ負けします。
VYMと組み合わせるときはインフレ負けしないように、増配率(全体増配)2~3%以上を目安にバランスを取りたいです。

VYMの配当利回りを4%以上で買えるのであれば、SPYDの採用余地はほとんどありません(不動産セクターを入れたいかどうかの話)。
HDV+SPYD
今の配当金を得ることが得意なHDVですが、SPYDを加えることで多くの業種に分散され、高利回りの安定配当が見込めます。
一方で、短期的な配当利回りを底上げするSPYDの良さをHDVも持っている側面があるので、相性はイマイチです。
【簡易シミュレーション表】
| 比率 (SPYD:HDV) |
1年目 (今すぐ) |
20年後 (中期) |
50年後 (超長期) |
|---|---|---|---|
| 100% : 0%超高配当特化 | 18.0万(3.6%) | 21.7万 | 29.3万 |
| 70% : 30%今のインカム重視 | 18.0万(3.6%) | 24.3万 | 39.2万 |
| 50% : 50%バランス型 | 18.0万(3.6%) | 26.2万 | 47.5万 |
| 30% : 70%将来の増配重視 | 18.0万(3.6%) | 28.2万 | 57.5万 |
| 0% : 100%安定成長特化 | 18.0万(3.6%) | 31.5万 | 76.6万 |
※初期利回りが同じため、1年目の配当金は全て同じになります。
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HDV、SPYD両方の初期配当利回りを4%としているため、短期的な配当利回りを高めることはできません。
HDVもSPYDも減配実績があるので、二つ同時に減配した年には生活できるか不安がよぎります。

HDVの比率を高めることで、インフレに負けない長期的な配当金を受け続けられる見込みがあります。最悪でもHDVの比率は50%を切りたくないです。
SCHD+SPYD
SCHD単体で今も将来も高い配当利回りで運用することができるので、

SPYDなんていらないじゃーん!
と考えるのが自然です。
具体的にシミュレーションして、SPYDとの組み合わせが不要か確認してみましょう。
【簡易シミュレーション表】
| 比率 (SPYD:SCHD) |
1年目 (今すぐ) |
20年後 (中期) |
50年後 (超長期) |
|---|---|---|---|
| 100% : 0%超高配当特化 | 18.0万(3.6%) | 21.7万 | 29.3万 |
| 70% : 30%今のインカム重視 | 17.3万(3.4%) | 30.9万 | 77.4万 |
| 50% : 50%バランス型 | 16.9万(3.3%) | 39.0万 | 145.7万 |
| 30% : 70%将来の増配重視 | 16.4万(3.2%) | 48.7万 | 271.9万 |
| 0% : 100%高成長特化 | 15.8万(3.1%) | 67.9万 | 684.1万 |
※SCHDの増配率を8%(かなり控えめ)に設定しています。
SPYDを入れずともSCHD1つでも短期的な配当金に差があまりないので、SPYDをいれるとしてもポートフォリオ全体の5%程度までではないでしょうか?
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SPYDと組み合わせるとSCHDの良さが消し飛ぶので、組み合わせはおすすめしません。不動産セクターを入れたいかどうか、好みの問題になります。
初心者におすすめの組み合わせ=VYM+SPYD
SPYDは価格が安く、配当利回りが高いので高配当株投資を始めるにはうってつけの商品ですが、長期的な運用はインフレ負けするので1本集中投資はおすすめしません。

でも、SPYDをめっちゃ買っちゃったよ
という方の代替案として示すのが
VYM+SPYD(SPYDの保有金額に対してVYMの保有金額を50%以上に保つ)
VYMは長期的に運用するほど年々もらえる配当金が約5%ずつ増えていく一方で、今の配当金はあまりもらえません(配当利回りが低い状態で買った場合)。

〈参考:Seeking Alpha〉
しかし、SPYDの比率を高めて今の使えるお金を最大限増やしたところで、インフレ(価格の上昇)に増配率が負けて、お金に困る生活が将来待っていることも事実です。
今後の世界・日本のインフレ率は読めませんが、現状では2%のインフレを日本政府は目指しているので、インフレ率を上回る増配率を生み出すポートフォリオを組めれば将来も生活でお金に困る可能性は低くなるでしょう。
VYM+SPYD(SPYDの保有金額に対してVYMの保有金額を50%以上に保つ)ことで将来インフレに負けないポートフォリオを組むことができます(👆シミュレーターで比率を求められます)。

「SPYDを売ってはいけない」「VYMを買わなければいけない」というわけではなく、あくまでSPYDの使い方の参考例の1つにすぎません。
投資するETFや組み合わせを決めあぐねている方は、ゴールをはっきりさせてから、高配当株投資を始めることが大切です。
組み合わせを考えなくても良い人5選
SPYDと他ETFの組み合わせを解説してきましたが、高配当投資家全員におすすめするわけではありません。
私が考える組み合わせをしなくても良い人は以下の5種類の人々です。
・将来の生活費に備えて配当金を準備している人
・投資資金が潤沢にある人
・高い配当利回りで購入できている人
・高配当ETF1本で完結したい人
・SCHDに投資できる人(すでにしている人)
順番に解説します。
将来の生活費に備えて配当金を準備している人
今の生活費や娯楽費には収入で対応していて、配当金を将来受け取る年金の足しや子供の教育費に充てようと考えている方が該当します。
SPYDを採用する一番の理由は今受給できる配当金を最大化させることなので、今使う必要がなければSPYDに投資している意味がありません。

将来に向けて投資する人は、なぜ将来配当金が欲しいのかを明確にすることで、目的に合った高配当株投資ができると思います。
※SPYDは価格上昇も見込みが薄いことから、キャピタルゲインも狙いにくい商品です。
投資資金が潤沢にある人
投資資金が多いほど、配当利回りが低いファンドを購入した時点から配当金生活が可能になります。
毎年・毎月・毎日の支出を上回るだけの配当金が得られるのであれば、いくら配当利回りが低くても関係ありません。
【例】
貯金2億円で、毎年400万円の支出をするAさんがいるとします。貯金2億円を使って、配当利回り2%でVYMを購入しても、今年は400万円の配当金が得られるので、SPYDを買って短期的に配当利回りを上げる必要がありません。VYMは毎年約5%増配するので、購入後は年々お金が余っていく状態になります。


資金が潤沢にある人は、購入タイミングを気にすることなく、良いファンドを買った時点で人生イージーモードに突入します。
高い配当利回りで購入できている人
基準価格が下がったタイミングで配当利回り4%以上で購入している人は、SPYDを組み合わせなくても今も将来も多くの配当金をもらえる人です。
配当利回り=年間配当金÷購入価格(株価・基準価格)
上記算式で配当利回りを求められることから、基準価格が下がったタイミングで購入することで配当利回りを高めることができます。
・年間配当金100円÷購入価格5,000円=配当利回り2%
・年間配当金100円÷購入価格2,500円=配当利回り4%
配当利回りが高い状態で購入することができれば、短期的な配当利回りを高められているのでSPYDを購入する必要がなくなります。
配当利回りが高い状態で買う方法については別記事で解説予定です。
【初心者必見】配当利回りが高くなる米国高配当ETFの買い方(指値注文)
高配当ETF1本で完結したい人(めんどくさがり屋)

いちいちシミュレーションしてられるか!
と思うのが自然かと思います。
組み合わせでは考える要素や不確定要素が多くて、「結局分からない」となるまでがセットです。
VYM・SCHD・HDV1本だけでも十分な分散と高い配当利回り、配当金の安定性を実現できているので、減配するSPYDを入れる必要があるか問われると反論できません。
個人的には、高配当株投資初期は投資資金も少ないことから、SPYDで今の配当金を最大化しても使えるお金は微々たるものと考えています。

低い配当利回りで買っても、将来的に高い増配率が配当利回りを押し上げて、使えるお金が増えていくので、短期的な配当利回りを追い求めるのはナンセンスと思います。
SCHDに投資できる人(すでにしている人)
SCHDは初期の配当利回りが3.5~4%の高い水準であり、増配率も8%を超えているのでSPYDが入る余地がほぼありません。
購入時点で配当利回り4%を超えることは難しいですが、驚異的な増配率で、たった数年でSPYDの配当利回りを超えます。
現在日本では本家SCHDを購入することができず、証券会社が販売する投資信託版SCHDを購入する他ありません。
詳細は別記事で解説しているので、興味のある方はご覧ください。
【圧倒的な増配率】厳選された米国構成銘柄101社が生むSCHDを完全解説
ファンドの特徴に合わせて投資しよう
SPYDは購入時点の配当利回りが高く、価格も安いことから高配当株投資を始めるのにはぴったりな商品です(分散も効いている)。
一方で、基準価格が伸びにくいし、配当金も中々増配していかないので将来に備えるファンドではありません。
SPYDの弱点を補填するために、各ファンドを組み合わせるシミュレーションや代替案(VYM+SPYD)を提示しましたが、増配し続けるVYM・HDV・SCHDを高い利回りで買った方が管理の手間もかからず、インフレ負けしません。
SPYDも優秀なファンドですが、他のファンドがさらに優秀なだけです。
ポートフォリオ内のSPYDの比率はなるべく抑えたほうが、長期的にもらえる配当金額が増えていく点は肝に銘じてください。

私は保有している他のETFがSPYDの配当利回りを超えていたことから、コロナ下で買ったSPYDを全て売却し、今後他の高配当ETFを買い増していく予定です。
高い利回りで高配当株投資を始めたい方は別途記事をご覧ください。
【初心者必見】配当利回りが高くなる米国高配当ETFの買い方(指値注文)
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